3歳からの
「地球環境に優しいおもちゃ」

ディスクキューブ 

(フィンランド・ユシラ)

小さい円盤から順に入れていかなければ、木枠にすべての円盤を入れることはできません。子どもたちは、どうして入れられなくなってしまう円盤があるのか、考えながら試行錯誤します。3、4歳になると、大きさを理解して順番に入れられるようになります。遊びながら子どもたちは、大きさや数を感覚的に覚えていきます。1から5までの数と大きさの認識を理解するようになります。円盤の穴からのぞいてみたり、縦にしてどこまで転がるかを競争してみたり、穴にひもを通してみたり、他のいろいろな遊びも試してみましょう。見立て遊びをするのも面白いかもしれません。

だれがどすた?

(もくもく絵本研究所)

「どすた?」は遠野弁で「どうした?」という意味。「だれが」「どこで」「なにを」「どうした」という4個のキューブを組み合わせてお話を作る木の絵本。ひとつのキューブに6面あるので、6×6×6×6=1296通りのお話ができることになります。へんてこなお話もいっぱいできて、とても楽しい気持ちになります。5cm角のキューブは小さな子どもが手に持ってちょうどいい大きさ。小さい頃は積み木として、おしゃべりができるようになったらお話作り遊びとして長く遊べます。「お話ごっこ」と「積み木あそび」で、心とからだが一つになって弾み出します。

ニキーチンの積み木 模様づくり

(ロシア)

子どもの手のひらに乗る大きさの立方体の積み木16個のセットです。赤・青・黄色の三原色、および白の4色を使い、正方形と直角三角形に塗られています。また、並べて模様を作ったときに境界線が生じないように、立方体の角は、一切、面取りがされていません。色や形を組み合わせて、たくさんの模様の組み合わせができるこの積み木は、平面的にも立体的にも遊ぶことができます。さまざまな模様が作れるので、夢中で遊ぶうちに空間認識能力が養われ、注意を払いながら正確に形を作り上げることで問題解決力が養われる効果があるといわれています。

魚釣り 

(イギリス・ボットンビレッジ キャンプヒル共同体)

魚を並べてみたり、木製の釣り針で魚を釣ってみたり、魚を積み上げてみたり、立ててみたり……、想像力をはたらかせて遊ぶことができます。釣った後は、ご飯のおかずにするなど、ままごとの魚としても活躍します。ルドルフ・シュタイナーの理論に基づいて、1940年、オーストリアの小児科医、カール・ケーニッヒが設立したのがキャンプヒル共同体。そこでは社会活動として、ハンディキャップを持った人と健常者が共同生活をしながら、農業、手工業、木工などの仕事を営んでいます。このおもちゃは、1955年設立のイギリス・ボットンビレッジのキャンプヒル共同体で作られています。

アーチレインボー

(ドイツ・グリムス)

中心から外側に向かうにつれて、だんだんとアーチが大きくなっていきます。もっとも大きいアーチは36.5㎝あり、小さな子どもなら中を通れるほどです。1枚の材から切り出して作られているので、継ぎ目もなく自然な曲面をしています。順番に並べると木目がきれいにつながります。曲線は、思わぬ形を作り出し、積み木あそびを楽しくしてくれます。重ねたり横にずらしたりしながら、いろいろな形に積み上げていくことができます。何通りもの遊びができる、奥が深い積み木です。7㎝の厚みがあるとともに適度な重さがあるため、安定して立たせることも、つなげて並べることもできます。 

シロフォンつき玉の塔(クーゲルバーン)

(ドイツ・ベック)

スロープに玉を転がして遊ぶおもちゃを一般的に「クーゲルバーン」と呼びます。ドイツ語の「Kugel(クーゲル=玉)」と「Bahn(バーン=道)」を表わしています。穴から玉を投入すると、玉はスロープをコロコロ転がっていき、鉄琴の階段を下りるときに「ソ・ファ・ミ・レ・ド」と、リズミカルで美しい音色を奏でます。投入する玉の数や間隔を変えると、鳴り響くリズムに変化も生じます。

子どもたちは夢中になって繰り返し繰り返し遊びます。子どもたちに大人気の木製おもちゃです。

ポヴォウ

(インド・マヤオーガニック)

ダックスフントのような姿をしています。ひもを引っ張ると、まるで散歩をしているかのように、頭と尻尾が揺れながらかわいらしい動きをします。プルトイとしてだけでなく、6つの木製パーツを組み合わせて遊ぶ、パズルのような要素も兼ね備えています。ターメリックやインディゴなどの100%自然素材を塗料の原料にして色づけされています。綺麗な光沢は、葉っぱで磨きをかけて仕上げているため、葉の油分が木に浸透しているからです。マヤ・オーガニックは、児童労働の根絶を目指すNGOとして1989年に設立され、職業訓練技術の支援や「フェアトレード」を推進して、人と社会と地球に根ざした活動を続けています。

バウハウス カラーゴマ 

(スイス・ネフ)

直径10cm、無塗装のカエデ材のこまの上に、差し替え可能な7種類のカラフルな厚紙を乗せて遊びます。厚紙は色彩理論に基づいて色が構成されています。白と黒の組み合わせ、色の三原色(赤、青、黄色)、多色の組み合わせなどです。こまに乗せて回すと、配色による混色の違いにより様々な視覚効果が現れます。実験的な側面を持つ科学的な色彩遊びです。混色の面白さを存分に味わいましょう。そして、自分で紙を切って色や絵を描き、それを回して不思議な色の世界に浸りましょう。

ピッツァピッツァ

(イギリス・オーチャードトイ)

スピナールーレットを指で弾いて回転させ、針が指した5種類の色や、5種類の形のカードを集めて、ピザを完成させていきます。ルールはとても易しいのですが、みんなでわいわい盛り上がるボードゲームで、遊びを通じてコミュニケーションの力も育んでくれます。カードを表側(ピザの絵の側)にして散らしておき、めくって形や色をマッチングさせるなどの遊びもできます。ルーレットの針の部分だけはポリプロピレンでできていますが、その他のすべては100%リサイクルされた紙から作られています。

果樹園ゲーム

(ドイツ・ハバ)

プレイヤーどうしが競って勝ち負けを決めるのではなく、プレイヤーみんなで協力し合って進めていくというユニークなゲームです。勝ち負けよりも、ゲームを進める過程を楽しむことに重きが置かれているのです。さいころを振って、出た目と同じ色の果物を収穫していくのですが、カラスの目が出たらカラスの絵を並べなければなりません。4種類の果物をすべて収穫できればプレイヤーみんなの勝ち。カラスのパズルが完成してしまうと……。木製のさいころ、木製の果実、紐でできたへた、木を薄く削って作ったバスケットと、制作者たちのデザイン、造形へのこだわりが伝わってくるおもちゃです。